アホウドリ コアホウドリ クロアシアホウドリ フルマカモメ ハジロミズナギドリ アカアシミズナギドリ ハイイロミズナギドリ ハシボソミズナギドリ ハイイロウミツバメ コシジロウミツバメ ウミウ シノリガモ キョウジョシギ トウゾクカモメ シロハラトウゾクカモメ オオセグロカモメ ウミネコ キョクアジサシ ウミガラス ケイマフリ |
ウミスズメ カンムリウミスズメ ウトウ エトピリカ |
ロサルゴサ号に乗ってきました。この船は北方領土のビザなし交流船で使われている船なのですが、 老朽化のため後継船が建造されているとのこと。今後この船がどのようになるかわかりませんが、 交流船では使われなくなることもあり、最後のクルーズになるということ、今回は択捉島沖まで 行くということで、滅多に行けるような場所ではないことから、乗ってきました。 関東では30度を超える暑さの中、根室は20度に満たない、とてもすごしやすい温度。しかし、船に 乗り甲板にいると、当然風を受け続けるのため体感温度は急に下がります。船に乗り込む前に防寒着 を身につけ乗船。 この船は、約500トンで海で生き物を観察をするのに大きすぎず、小さすぎず丁度良い大きさで、あまり 揺れないし鳥は近いので、期待をこめての乗船しました。 船長さんから船の説明を聞きつつ出航。天候は、雨は降っていませんが、あいにくの霧。 霧のため船から近いところしか見れませんが、しばらくするとウトウやハイイロミズナギドリ、 ハシボソミズナギドリ。その他にウミガラスやウミスズメ、カンムリウミスズメ、トウゾクカモメ。 段々と外洋性の鳥が出始めたお昼、フルマカモメやコアホウドリも出始め、若いですがエトピリカも 姿を見せ始めました。 フルマカモメは、船についてきて、手に触れれそうな近さを横切っていきます。なんでも近いのは良いですね。 ハイイロ、アカエリヒレアシシギも船から近い位置から観察でき、ハイイロとアカエリの大きさの違いを 改めて実感できました。 ウミツバメの2種類で、ハイイロウミツバメとコシジロウミツバメ。近いこともあって、コシジロウミツバメの 腰の白い部分の縦線を双眼鏡で確認できて、フェリーなどでは確認できないので、ちょっと嬉しかったです。 昼過ぎ、アホウドリが出現。テンションはあがります。 この子は良い子で、船の近くに下りてくれました。 その姿を追っかけていると、泳いでいるときにちらちらと足環が見えるような見えないような。 それにしても、まわりのコアホウドリに比べてみると大きいのが分かります。 しばらくすると、飛び立ちましたが、その時の姿がこれ。 そして、左足に足環が。 左足に白で3桁「225」 ちょっとWebで調べてみましたが情報が古くて、判明せず。ちなみに場所は、おおよそ色丹島沖の海上でした。 その後、霧が濃いながらもエトピリカやフルマカモメ、ウミツバメ類などを観察しつつ終了。 海獣もイシイルカやカマイルカ、キタオットセイやら。 1日で見れるべきものの大半は、とりあえず出た感じです。 翌日、択捉島沖の東端から南に20数キロ南の沖に到達。 残念ながら霧は濃く、島は影も形も見ることが出来ませんでした。 ここから根室に向かって引き返す行程に。 この日は、面白い光景を見ることが出来ました。 フルマカモメとヒレアシシギがかたまって採餌しているのですが、遠目ではなにも見えません。 とりあえず、写真で何か写らないかとカシャリ。 一部を拡大してみると、 水?何か透明なゼリー状な感じの物体を食べてるようです。 写真判定から「ヤムシ」だろうとのこと。その場で肉食性のプランクトンなのだと説明を聞きました。 その時はあまりピンときませんでしたが、インターネットで検索して「なるほど」といったところ。 ウミスズメの親子ずれを何度か見かけましたが、子供はまだ水に潜ることが出来ず、泳いでいるのが かわいかったです。 さらに漂流物の上にこんなのが。 その日の夜、船の甲板に出ると「ピュルッ、ピュルッ、ピュルッ」と鳴き声が。 どうもコシジロウミツバメらしい。 船の明かりに集まって来ている様で、1羽や2羽ではない数が船の周りを鳴きながら飛び回っているよう でした。コシジロウミツバメだけではなく、ハイイロウミツバメも飛んでいるのを肉眼で確認。 もう触れるのではないかという距離まで飛んできたりしてました。食い入ってみていると、背中というか横っ腹に ウミツバメがぶつかってきたし・・・種は分かりませんでしたが、特に何事もなく飛び去りました。結構頑丈なのですね・・・ 最終日 場所は色丹島沖まで戻ってきて、最終日だけでも霧が晴れることを願いながら外を見たら、やっぱり霧。 それでも、船が停まっているとフルマカモメなどが寄ってきます。 そんな時、飛び回っている1羽のミズナギドリが、 なんとこんな時期ですが、ハジロミズナギドリでした。 船のまわりを遠巻きに飛び回っていました。 以前、苫小牧航路でじっくり見れていますが、今回のもじっくり見ることが出来ました。 霧の中だったのは残念でしたが良いものが見れました。 願いが通じたかどうかは謎ですが、午後になり、霧も晴れてきました。 そんな中、エトピリカやウミツバメも何度も姿を見せてくれました。今回のクルーズでは、エトピリカの 若鳥が多かったのですが、きれいな個体もかなり近くでみることが出来ました。 上から若い順。真ん中のタイプは中途半端でレアな感じ。 ハイイロウミツバメ アホウドリ この個体は真っ黒でした。1年目か2年目でしょうか? 見るものはあとはシャチとツノメドリ。ツノメドリはちょっと難しいけど、シャチならと 双眼鏡で遠くまで探す。シャチのオスの背ビレならかなり遠くても分かることは、前回乗った 時に経験積み。海から突き出る二等辺三角形を探す。 無駄に遠くを探すと、ウミツバメ類が飛んでいるのが目に入って、これはこれで楽しいのですが、 シャチはなかなか見つからない。日も傾き、ちょっとあきらめな感じになった時、遠くで突き出る 三角形を発見。潮を吹いているのもかろうじて見える。 しかし遠い。4キロ位あるのではないかとのこと。そんな時、前方に鳥の群れが。 数万ものハシボソミズナギドリの群れ。海へ降りているもの、渦を巻いて飛び回っているもの まさに「うじゃうじゃ」という感覚。そしてザトウクジラまでも姿を現しました。 どこ見て良いか分からない。シャチも見たいけど、ザトウクジラも見たいけど、渦巻く鳥の群れも。 ミズナギドリの羽音も聞える。ザトウクジラが姿を見せる。すごいの一言、鳥肌が立ちました。 以前テレビで見たアリューシャンマジックと比べたら小さいものでしょうが、この瞬間に出会えたことは これまでの霧の中をひたすら見ていたことを忘れてしまうくらいに、印象に強く残る出来事でした。 この後は、終了感が漂い、エトピリカやウトウなどまだ出ていましたが、さらっと流して18時で終了。 おかげさまで、身も心もリフレッシュ出来ました。